2025年4月放送のアニメ『日々は過ぎれど飯うまし』第2話「料理したいかも」では、部活動らしからぬ“ゆるサークル”として発足した食文化研究部の面々が、思わぬ形で料理に挑戦することになります。
のんびり過ごすためのサークルだったはずが、活動実態を問われてピンチに。料理道具もない部室で、女子大生たちはどう切り抜けるのでしょうか?
今回も、P.A.WORKSの美麗な作画と、ほんわかした会話、そして友情がじんわりと広がる温かいエピソードとなっています。
- 第2話「料理したいかも」のあらすじと展開
- 女子大生5人の“ゆるい調理活動”の魅力
- P.A.WORKSが描く“飯テロ”演出の見どころ
活動報告のために始まる“ゆる調理作戦”
部室は娯楽空間!?ゲームにソファにケトルまで
第2話「料理したいかも」は、食文化研究部という名のダミーサークルに起こる小さな騒動から始まります。
実態は「部室でゆっくりしたい」という理由で立ち上げられたサークルで、メンバーたちは思い思いの品を部室に持ち込みます。
くれあはテーブル、しのんはゲーム、つつじは巨大ソファ、まこはケトルと、バラバラな持ち寄りが微笑ましく、まさに“自分たちの空間”が出来上がっていく過程が丁寧に描かれています。
突然の活動チェックに大あわて!
ところがその矢先、事務員による「活動報告提出」の通告が突き付けられます。
部活動としての実態を見せなければ、即廃部──という事態に、のんびり空間が一気に危機モードへ。
調理道具も何も揃っていない中、まこの持ってきたケトルを手がかりに、彼女たちは“料理っぽいこと”に挑戦せざるを得なくなります。
この流れが自然でテンポよく、グルメアニメらしい展開の始まりを告げる印象的なシーンです。
料理初心者たちの“なんちゃって料理部”が始動
道具ゼロから始める、部室ごはん計画
活動報告を乗り切るために、料理に挑戦せざるを得なくなった食文化研究部。
とはいえ、彼女たちは全員ほぼ料理初心者で、部室にはまともなキッチン設備もありません。
それでも、ポータブルコンロやホットサンドメーカー、電気ケトルといった“なんとか使えそうな道具”をかき集め、見よう見まねで調理を始めていきます。
即興で工夫を凝らす“手探り調理”が面白い
第2話の見どころのひとつは、初心者たちが手探りで進める“即興料理”の様子です。
「お湯を沸かせるから、まずはカップ麺?」「いや、食文化研究っぽくしたい…」など、やりとりがリアルでコミカル。
最終的にはお茶漬けや即席スープなど、“ちょっとしたもの”が完成し、そこにしっかりと「達成感」と「おいしさ」が生まれています。
視聴者も思わず「自分でもやってみたくなる」ような、身近で温かいグルメ描写が光るパートでした。
個性バラバラな5人が“食”でつながる瞬間
くれあ・しのん・まこ・つつじ・ななの凸凹チーム感
この作品の魅力は、個性豊かな5人の女子大生が織りなす、自然体のやりとりにもあります。
しっかり者だけどどこか抜けている“くれあ”、気だるげながら言葉に鋭さが光る“しのん”、おっとりした食べるの大好き“まこ”。
そこに、真面目で理屈っぽい“つつじ”と、明るくて元気な“なな”が加わり、チームとしてのバランスが絶妙です。
紅茶とお菓子がつくる優しい空気
活動の締めくくりには、ホットケトルで淹れた紅茶と市販のお菓子を囲むシーンが描かれます。
特別なごちそうではなくても、誰かと一緒に食べる時間そのものが尊いというメッセージが、静かに胸に届きます。
部室に広がる優しい空気、笑い声、そして“おいしい”の共有。
この何気ないやりとりが、彼女たちを“バラバラ”から“チーム”に変えていく瞬間として、温かく印象に残ります。
“飯テロ”描写とアニメならではの料理演出
P.A.WORKSならではの料理作画の魅力
本作を手がけるP.A.WORKSは、『花咲くいろは』や『白い砂のアクアトープ』などでも評価されてきた美麗な食描写が得意なスタジオです。
第2話でも、お湯を注ぐシーンや食材が温められるカット、湯気の動きなどがリアルかつ丁寧に描かれており、シンプルな食事なのに“おいしそう”が伝わる力を感じさせます。
視覚だけで味覚を刺激してくる演出力に、思わずお腹が空いてくる視聴者も多いはずです。
視聴者の「食べたい!」を刺激する演出
調理自体は簡素でも、食べる瞬間の“表情”や“空気”が一層食欲をそそるのも、本作の見どころ。
「いただきます」から「おいしい!」までの一連の流れが自然で、まるで隣で一緒に食事しているような感覚になります。
気取らず、素朴で、それでも確かに“幸せ”が伝わる食の演出。
本作の“飯テロ”は、華やかさよりも“共感”で攻めてくるタイプで、心と胃袋の両方を満たしてくれます。
日々は過ぎれど飯うまし 第2話のまとめ
“ゆるさ”の中に芽生えるリアルな絆
第2話「料理したいかも」は、ダミーサークルだったはずの食文化研究部に、初めて“活動”という意味が生まれた回となりました。
道具がなくても、経験がなくても、“一緒に食べたい”という気持ちだけで始まった小さな挑戦。
そこにはゆるさと笑い、そして確かな友情の芽が描かれており、日常系作品としての醍醐味が詰まっていました。
料理を通じて“サークル”が本当の居場所に変わる
くれあたち5人は、料理という行為を通して、“一緒に時間を過ごす意味”を自然と見つけていきます。
それは部活動でもなく、義務でもなく、“今”を味わうためのひとつの形。
第2話を終えた時点で、このサークルはただのダミーではなく、心の拠り所になりつつあると感じさせられます。
「日々は過ぎていくけれど、今をおいしく楽しむ」という本作のテーマが、しっかり伝わってくる温かなエピソードでした。
- 第2話のサブタイトルは「料理したいかも」
- 活動報告をきっかけに始まる“部室ごはん”
- 初心者たちの手探り料理がほのぼの展開に
- 5人の個性がにじむ掛け合いと空気感
- “飯テロ”演出で日常の幸せを丁寧に描写
- 料理を通じてサークルに芽生える絆
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