薬屋のひとりごと 第46話「禁軍」|禁軍出陣と猫猫×壬氏再会の真意

時代物アニメ
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2025年6月13日放送のアニメ『薬屋のひとりごと』第46話「禁軍」は、物語が大きく動き出す緊迫のエピソード。

犬猟の砦で巻き起こる激戦の中、猫猫と楼蘭(子翠)の別れ、そして甲冑姿で登場した壬氏による禁軍の出陣により、“帝の弟”としての正体がついに明かされます。

第2期のクライマックスに向けて、絆と覚悟が交錯する回の核心に迫ります。

この記事を読むとわかること

  • 禁軍出陣と壬氏の正体が明かされる展開
  • 猫猫と楼蘭の願いを込めた別れの意味
  • 戦と感情が交錯する第46話の深層テーマ

禁軍出陣!砦への奇襲作戦と火薬庫の爆発

第46話「禁軍」は、まさに“戦”が動いた回でした。

舞台は北方の砦。雪が降り止み、静寂が支配するなか、帝直轄の精鋭部隊――禁軍がその静寂を破るように姿を現します。

先頭に立つのは、紫紺の甲冑を纏った壬氏。もはや宦官の顔ではありません。それは、帝の弟としての覚悟を帯びた“軍の顔”でした。

雪と戦術を活かした羅漢率いる戦略的侵攻

羅漢と羅半は、自然の力を最大限に利用する作戦を展開します。

雪解けの瞬間を狙って奇襲。さらに、雪崩で砦の構造を封じ、兵器庫の破壊を楼蘭に託すという多段構成。

どれもが理詰めでありながら、情に訴える配置が随所に仕込まれている点が印象的です。

「娘が囚われている」という大義名分を立てた上での禁軍の進軍には、戦略・政治・個人の感情が織り交ぜられています。

楼蘭が火薬庫に火を放ち、砦を炎に包む

そして戦端を開いたのは、他ならぬ楼蘭(子翠)でした。

砦内部の火薬庫に火を放ち、砦は轟音とともに崩壊。

「私の役目はここまで」と自らを犠牲にするかのような覚悟。

しかし、その行動は単なる自己犠牲ではなく、猫猫や壬氏に“火を継がせる”ための意志の表明にも思えました。

甲冑姿で現れた壬氏、猫猫との再会シーン

砦に響く蹄の音、凛と立つ紫紺の甲冑──そこに現れたのは、宦官として猫猫と接してきた“あの”壬氏ではなかった。

帝の弟、「東宮」の姿をした男。

戦場という非日常の中での再会にも関わらず、2人のやり取りはどこか“日常”を感じさせるものでした。

壬氏が「東宮」と呼ばれ、帝の弟である正体判明

兵士たちの口から飛び出した「東宮様」という言葉。

それは、猫猫にとって強烈な現実だったはずです。

これまであえて触れずにいた壬氏の“出自”が、公然と曝された瞬間

しかし猫猫の反応は驚きよりも「はいはい、そうですか」と言わんばかりの冷静さ。

この“反応しない強さ”に、彼女の真の懐の深さがにじみ出ていました。

相変わらず素っ気ないやり取りから滲む信頼と安心感

壬氏は「ケガしてないか!?」と慌てて声をかける。

猫猫は「それより、そっちが大丈夫ですか?」と淡々と返す。

戦場の再会にも関わらず、2人の空気は変わらない。

それが、逆に深い絆を感じさせます。

「変わらない」ことこそ、信頼の証明。

この瞬間、視聴者の多くが「この2人はもう揺るがない」と確信したのではないでしょうか。

猫猫と楼蘭の別れと願いを込めた簪の約束

砦が炎に包まれる中、猫猫は楼蘭(子翠)とふたりきりで対話する時間を得ます。

生きるか、信念を貫くか。その間で揺れる少女たちの心が、痛いほどに交錯します。

この再会は、別れのためのものだった。そう気づきながらも、猫猫は“願い”を託さずにはいられませんでした。

「虫なら冬を越せたのに」という楼蘭の切ない覚悟

楼蘭が語った言葉、「この子たちが虫だったら、冬を越せたのに」。

それは、命を重ね合わせるほど大切だったものを、自ら手放す覚悟の裏返し。

猫猫はその悲痛さを受け止め、「翠苓と2人で逃げてしまえばいい」と涙ながらに訴えます。

それでも楼蘭は、自分のすべきことを選んだ。

誰かを救うために、誰かを背負っていく――それは幼い少女にはあまりにも重たい“決断”でした。

壬氏から託された簪を預け、「絶対返す」という約束

猫猫は楼蘭に、壬氏から託された簪(かんざし)を渡します。

それは単なる装飾品ではなく、「絶対に生きて返してね」という、無言の願掛け。

楼蘭はそれを受け取り、「絶対に返す」と約束します。

この約束は、物語の中で唯一“未来”を語った瞬間。

死が漂う戦場で交わされたその言葉は、視聴者に希望を残しながら、深く胸に残りました。

子昌の過去と謎の副官・陸孫(リクソン)の登場

第46話の後半で描かれるのは、砦の“敵側”にいた者たちの背景と哀しみでした。

とりわけ印象的だったのは、神美を“攫った男”として描かれてきた子昌の内面。

彼は本当に“悪”だったのか?──その問いに、本作は静かに答えを示していきます。

先帝への忠義と神美への愛、子昌の悲しい背景

子昌の行動の裏には、先帝の娘を正室に迎えることで神美を後宮から解放しようとした意図がありました。

彼にとっては「救出」のつもりだった。

しかし神美にはそれが「先帝に捨てられた」という感覚として届いてしまった。

愛と忠義がすれ違い、誤解が積もっていく。

それはまさに、誰もが正しくて、誰もが間違っている世界の縮図でした。

羅漢の隣にいる美形副官・陸孫の正体に注目

そして今回もうひとつ注目を集めたのが、羅漢の右腕として行動している副官・陸孫(リクソン)です。

物静かで表情を崩さない、一見すると無機質な青年軍人。

だがその振る舞いや立ち位置は、視聴者の間で「ただ者ではない」と話題になっています。

羅漢の命を受けて静かに動く“目”であり、“意志の継承者”のようにも見える。

今後の伏線の鍵を握る人物として、陸孫の動向には注視が必要です。

第46話「禁軍」で描かれたテーマと展開の意味とは

この第46話は、単なる“戦の回”ではありません。

人が人を想い、何を差し出し、何を選び取るか――それが重く、切実に描かれた回でした。

猫猫・壬氏・楼蘭・子昌……それぞれが葛藤を抱え、命をかけた選択をしていたことが、物語の温度を高めています。

「正しさ」よりも「覚悟」の物語

誰が正しいのか、という議論はこの回では意味を持ちません。

楼蘭は犠牲を選び、壬氏は立場を明かし、子昌は誤解のまま生きた。

それぞれの選択に込められた覚悟こそが、この物語の“熱”の源でした。

戦場とは、単に命が散る場所ではない。 それは、人間の「信念と信頼」がもっとも激しくぶつかる場所なのだと、改めて痛感させられます。

静かに変わり始めた猫猫と壬氏の関係

再会しても、名前を呼び合うでもない。

それでも、2人の距離は確かに変わった。

壬氏の本当の姿を知り、猫猫はきっと“知ってしまった後”の世界を歩むことになる。

その第一歩が、戦火の中の再会だったことは、運命のようにも思えました。

この回は、「今後」のすべてを静かに照らす導火線。それは視聴者の胸にも、確かに火を点けたはずです。

この記事のまとめ

  • 壬氏が禁軍を率い戦場に登場
  • 猫猫が壬氏の正体「東宮」を知る
  • 楼蘭との涙の別れと簪の願掛け
  • 子昌と神美の過去にあったすれ違い
  • 戦いと感情が交錯する重厚なエピソード

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