Netflix『イカゲーム』シーズン3がついに公開されましたが、期待を裏切られたと感じる視聴者の声が相次いでいます。
「脳筋バトルの連続」「ご都合展開」「CGI赤ちゃんの違和感」など、シリーズの魅力が失われたという評価も。
一方で、前シーズンからの問いを深化させた意図や、Gi‑hunの自己犠牲的演出に賛辞もあります。
この記事では、“つまらない”と感じた理由をファンの声から分析し、制作意図や批評家の視点も交えて、公平な評価を試みます。
- イカゲーム3が「つまらない」と言われる主な理由
- 視聴者・SNS・批評家のリアルな反応
- 評価が分かれる中で見えてきた希望の光
1.視聴者が“つまらない”と感じる理由
脳筋系デスゲームの多用と知恵比べの減少
かつて『イカゲーム』が話題をさらった理由の一つは、シンプルなルールと心理戦を組み合わせた“知恵比べの緊張感”でした。
しかし、シーズン3ではその要素が薄れ、肉体勝負のゴリ押し型デスゲームが前面に出るように。
視聴者からは「脳筋バトルばかりで、心理戦がない」「ただ殺し合ってるだけで深みがない」といった不満が相次ぎました。
赤ちゃんCGやゴア表現への過剰演出
特に炎上の的となったのが、最終話に登場した“赤ちゃんCG”のシーン。
命の象徴として感動を誘うはずの描写が、視覚的にチープで一気に興醒めしたという声が多数。
また、必要以上にゴアな演出や暴力描写が長尺で挿入される場面も多く、“不快さ”が“緊張感”を凌駕してしまったと感じた視聴者も。
これらはすべて、物語の“芯”を見えづらくしてしまった一因となっています。
2.ファン&SNSの生の声:失望と怒りのコメント
Filmarksでの「時間返してほしい」投稿
レビューサイトFilmarksでは、シーズン3に対して厳しい評価が並びます。
「時間返してほしい」「中身がなさすぎる」といったストレートな不満が目立ち、星1〜2のレビューも少なくありません。
「緊張感も感情移入もなくなった」「1と2の遺産を食い潰しただけ」といった声は、長年のファンの落胆を物語っています。
X(旧Twitter)で“Trash”評価が拡散
Twitter(現X)上でも、「#SquidGame3Trash」というタグが一時トレンド入りするなど、失望感が広がりました。
ある投稿では「これは“イカゲーム”じゃなくて“ダレゲーム”だ」と皮肉る声も。
映像美だけが先行し、中身が追いついていないとする批判が拡散されており、SNSでは炎上状態となりました。
Redditからも「がっかり」「展開浅すぎ」
海外掲示板Redditでも、“Letdown(失望)”というスレッドが話題に。
「キャラクターの成長がなく、死も驚きがない」「展開が浅く、繰り返しばかり」といったレビューが高評価の書き込みを上回っています。
“ストーリーの熱量がシーズン1の半分もない”というコメントは、多くの視聴者の本音を代弁しているように思えます。
3.メディアと批評家はどう見たか?
批評家視点:シーズン1の精神は残っている?
一部の批評家は、『イカゲーム3』に対して一定の評価を与えています。
「暴力と資本主義の構造を寓話として再解釈した点は意義深い」とするレビューや、「登場人物が“選ばされる”構図は、現代の無力さを象徴している」といった分析も。
ただし、その評価はどこか控えめで、シーズン1のような熱狂的支持には至っていないのが現実です。
最終回のGi‑hun自殺という演出論争
特に議論を呼んだのは、最終話でGi‑hunが自ら命を絶つ演出。
これは「衝撃的だが意味が薄い」「感情の積み上げが足りず、唐突に見える」として、多くの視聴者を戸惑わせました。
The Guardianでは、「世界一の俳優を使って、世界一空虚な結末にした」という痛烈な見出しすら。
Game of Thronesとの比較と拡張性への懸念
本作が“つまらない”と感じられた背景には、人気シリーズが「完結よりも拡張」を優先したという構造的問題も見え隠れします。
『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章と同様、壮大な物語を閉じるには時間と緻密な脚本が必要だった──そう指摘する声も。
Netflix作品としてのマーケティング優先の演出が、物語の感情線とすれ違ったのではないか。そんな疑問も残ります。
4.“つまらない”だけじゃない? ポジティブな面もある
テーマの深化:資本主義批判と新たな問い
『イカゲーム3』が“つまらない”と酷評される一方で、肯定的に評価する声も確かに存在します。
本作では、より露骨に“資本主義の暴力性”や“支配構造の再生産”を描き出しました。
「プレイヤー=労働者、VIP=資本家」という構図に留まらず、「ゲームそのものを仕組む側」=プラットフォーム批判へと踏み込んだ点は、一定の進化と言えるでしょう。
俳優たちの熱演と一部シーンの没入感
物語構成に賛否はあれど、キャストの演技力は今回も高評価を得ています。
特にGi‑hun役のイ・ジョンジェは、絶望と狂気を行き来する繊細な演技で、視聴者の心を掴みました。
また、「水中デスマッチ」や「廃墟の追跡戦」など、映像演出が冴えたシーンでは、一瞬だけ息を呑むような没入感が訪れます。
本作が完全に失敗だったとは言い切れない──そんな視点も大切にしたいところです。
5.【まとめ】イカゲーム3の光と影:次に来るものは何か
視聴者の“愛”が裏返ったシーズン3
『イカゲーム3』が「つまらない」と言われた背景には、視聴者の期待値の高さがあります。
かつて世界を席巻したシリーズへの“愛”が強かったからこそ、その分、展開の浅さやキャラの使い捨て感に強い違和感が生まれたのでしょう。
物語の“終わらなさ”が生んだ物足りなさ
終わるべきタイミングで物語を閉じる──それができなかったことが、最大の敗因かもしれません。
『イカゲーム3』は「継続するための終幕」だった。それはシーズン4への布石であり、“作品”というより“商品”としての顔が強かったのです。
それでも続編に希望を託すなら
とはいえ、Netflixが本シリーズを手放すはずもありません。
だからこそ私たちも、次のシーズンでこそ“原点回帰”してくれるはずと期待を寄せるしかない。
その鍵を握るのは、“もう一度、人間ドラマに立ち返る”という覚悟なのではないでしょうか。
- 脳筋バトルとゴア演出に不満が集中
- FilmarksやXでも辛辣なレビューが続出
- Gi‑hunのラストが視聴者を大きく分断
- それでも一部ではテーマの深化を評価
- 今後の続編に“原点回帰”の希望を託す声も
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