2025年4月からNHKで放送が始まったドラマ『地震のあとで』は、村上春樹の短編集『神の子どもたちはみな踊る』を原作に、震災を背景にした4つの物語で構成された重厚なヒューマンドラマです。
本作の魅力はリアルな心情描写だけでなく、実在のロケ地を巧みに活かした撮影にもあります。
この記事では「ドラマ『地震のあとで』ロケ地はどこ?」「東京・千葉などの撮影場所まとめ」などの検索意図に応え、各エピソードごとの主な撮影地をわかりやすく解説します。
- 『地震のあとで』の各話ごとの撮影ロケ地
- 釧路・ひたちなか・祐天寺など実際の場所を紹介
- ロケ地巡礼や観光にも役立つ情報を掲載
第1話「UFOが釧路に降りる」のロケ地は北海道釧路市
ドラマ第1話「UFOが釧路に降りる」は、1995年の阪神・淡路大震災の直後を背景に、喪失の中で生きる男・小村(岡田将生)が妻の失踪をきっかけに北海道・釧路を訪れる物語です。
静かな港町の風景が彼の内面と呼応するように描かれ、映像美とともに深い余韻を残す演出が話題となりました。
釧路の冬の空気感と物語の“静かな喪失”が美しく重なり合う名エピソードです。
釧路駅・幣舞橋・フィッシャーマンズワーフMOO
実際の撮影地として登場したのは釧路駅周辺、幣舞橋、フィッシャーマンズワーフMOOなど。
釧路駅では旅の出発シーンが撮られ、幣舞橋では小村が一人で思索を巡らす印象的な場面が展開。
港沿いの商業施設「MOO」は、静けさと再出発を象徴する背景として、映像にリアリティを加えています。
静寂な港町が描く“喪失”と“出発”の舞台
釧路の冬は、観光地としても魅力的な「霧の街」として知られ、どこか幻想的な雰囲気が本作のテーマと絶妙にマッチしています。
特に夕景の幣舞橋は、ドラマでも重要なカットとして使われており、喪失から立ち上がる小村の心象風景を視覚的に表現しています。
視聴者からも「釧路に行ってみたくなった」という声がSNSに多く寄せられており、ロケ地巡礼にも注目が集まっています。
第2話「アイロンのある風景」のロケ地は茨城県ひたちなか市
第2話では、東日本大震災をテーマにした心の再生が描かれます。
家出をした若い女性・順子(鳴海唯)が、海辺の町で孤独な画家・三宅(堤真一)と出会い、交流を深めていく物語。
物語の背景には震災による喪失と静かな時間の流れがあり、それを映し出すように選ばれたのが茨城県ひたちなか市です。
海岸沿い・ネットカフェが撮影地に
撮影が行われたのは、ひたちなか市の海岸エリアや市内のネットカフェと見られています。
海辺を歩く順子の姿や、三宅の住むアトリエがある静かな町並みは、被災地の風景と重なり、深い情緒を醸し出します。
ネットカフェで夜を過ごす順子のシーンでは、震災後の不安定な若者の現実も静かに描かれています。
東日本大震災後の空気感をリアルに再現
ひたちなか市は、震災の被害も大きかった地域の一つであり、その記憶が町並みに刻まれています。
ドラマでは、震災の直接的な描写は控えめながらも、“あのとき”を知る人々にとって共感できる空気が全編に流れています。
物語の後半で見せる順子と三宅の会話は、「人と人が支え合う」という震災を越えた普遍的なメッセージを伝えており、ロケ地の選定もその意図を支える重要な要素となっています。
第3話「神の子どもたちはみな踊る」のロケ地は東京都内
第3話は、地下鉄サリン事件と宗教団体を背景にした重厚な人間ドラマです。
主人公・善也(渡辺大知)は、宗教団体で育った過去を持ち、地下鉄での出来事をきっかけに自身のアイデンティティと向き合うことになります。
このテーマにふさわしく、撮影は都内の地下鉄駅や、目黒区祐天寺周辺で行われました。
地下鉄駅・祐天寺エリアなどで撮影
ドラマ内で印象的だったのは、地下鉄の構内を思わせる薄暗く静かな空間。
事件の記憶を再現するような重苦しい空気が漂い、視聴者にも緊張感が伝わる演出となっていました。
祐天寺エリアでは、主人公が暮らす住宅街として撮影され、静かな町並みと内省的なドラマのトーンがよく合っています。
都市に潜む“心の震災”を映し出す背景
東京という大都市の中で、人知れず心に傷を負いながら生きる人々の姿が描かれる第3話。
喧騒のなかに潜む孤独感、記憶と現在が交錯する構成を引き立てるロケ地選定が非常に効果的でした。
特に祐天寺の閑静な住宅街は、善也の抱える静かな葛藤を視覚的に象徴し、物語の深みを増しています。
第4話「続・かえるくん、東京を救う」のロケ地は東京・神奈川
第4話では、東京に巨大地震が迫る中で、人知れず戦う男の姿が描かれます。
主人公・片桐(佐藤浩市)は、かつて見た「かえるくん」に再び出会い、都市崩壊を防ぐために奔走するという、幻想とリアルが交差するストーリー。
その舞台として選ばれたのは、東京都心のビル街と神奈川県相模原市です。
新宿・丸の内・相模原市中央区のオーディオ店
物語の大半は、新宿や丸の内の高層ビル群で撮影され、現代都市の喧騒と無力感が象徴的に映し出されています。
一方で、片桐の仕事場として登場するのが、神奈川県相模原市中央区の「ジュピターオーディオ」。
このレトロなオーディオショップが、かえるくんとの再会という幻想的な展開と、主人公の孤独な戦いの“拠点”として重要な役割を果たします。
現代都市の喧騒と孤独を映すロケーション
東京の摩天楼が映すのは、“人が多いのに誰も助けてくれない”という現代的な孤独。
それに対して、相模原の小さな店内で交わされる静かな会話は、作品にやすらぎと深みを加えています。
都市と郊外の対比によって、物語のスケール感と心理描写が見事にバランスされており、ドラマ全体のクライマックスとしてふさわしいロケ地構成といえるでしょう。
その他の注目撮影地と観光ポイント
エピソードの舞台となった各都市以外にも、ドラマ『地震のあとで』では複数の地域でサブ撮影が行われている可能性が高いです。
特に物語全体の補足カットや移動シーンでは、都心と地方のコントラストを演出するため、周辺地域が活用されています。
ロケ地そのものが作品のテーマ“喪失と再生”を体現している点が、本作ならではの魅力です。
千葉県成田市での追加撮影の可能性
一部メディア報道によれば、千葉県成田市内でも撮影が行われていたとの情報があります。
駅周辺や住宅街が背景に使われた可能性があり、特定の登場人物の回想シーンや背景カットに使われているようです。
成田市の落ち着いた風景と住宅地の静けさは、“日常に潜む非日常”というテーマに非常によくマッチしています。
ひたちなか市周辺のロケ地巡りスポット
第2話の舞台となった茨城県ひたちなか市は、実際に訪れることができるロケ地が多く、ロケ地巡礼の対象としても注目を集めています。
海岸沿いの道、三宅が過ごす町並み、順子が立ち寄ったネットカフェなど、物語の余韻を追体験できるスポットが点在しています。
今後、ロケ地マップや聖地巡礼ツアーの企画も期待されており、放送後の地域活性化にもつながる可能性があります。
- 第1話は北海道釧路市で撮影された
- 第2話は茨城県ひたちなか市が舞台
- 第3話は東京都内、祐天寺周辺などが登場
- 第4話は新宿や相模原市の店舗がロケ地に
- 千葉県成田市などでも追加撮影の可能性あり
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