映画『機動戦士Gundam ジークアクス』に登場した「キケロガ」と〝トミノメモ〟の存在とは？

映画『機動戦士Gundam ジークアクス』は、これまでのガンダムシリーズとは異なる視点で描かれる新たな物語です。

特に注目されるのが「キケロガ」と呼ばれるモビルアーマーの存在と、ガンダムの幻の設定集「トミノメモ」との関係です。

今回は、キケロガの詳細や、トミノメモの中でどのように位置づけられていたのかを詳しく解説していきます。

キケロガとは？映画『ジークアクス』における役割

映画『機動戦士Gundam ジークアクス』に登場するキケロガは、ジオン公国軍が開発したニュータイプ専用モビルアーマーです。

本機は、従来のモビルアーマー「ブラウ・ブロ」と類似したフォルムを持ちながらも、新たな技術が組み込まれた強力な兵器として描かれています。

・キケロガの基本設定

• 型式番号：MAN-033
• 所属：ジオン公国軍
• 搭乗者：シャリア・ブル
• 武装：有線式メガ粒子砲、Iフィールドジェネレーター

キケロガの最も特徴的な点は、有線制御式のメガ粒子砲です。

これはブラウ・ブロやエルメスと同じく、オールレンジ攻撃を可能にする武装であり、ニュータイプの直感的な操作によって高精度の攻撃を実現しています。

・劇中での活躍

映画『ジークアクス』では、シャリア・ブルがキケロガに搭乗し、連邦軍の新型モビルスーツと激戦を繰り広げます。

特に注目されるのは、シャア・アズナブルの「赤いガンダム」との連携です。

シャリア・ブルは、ニュータイプとしての能力を活かしながら、キケロガの圧倒的な火力で連邦軍を追い詰めていきます。

しかし最終的には、新型ガンダムの「サイコプレッシャー」によって精神的に動揺し、キケロガは撃墜されるという悲劇的な結末を迎えます。

トミノメモとは？幻の設定とキケロガの関係

『機動戦士ガンダム』には、未放送となったエピソードや設定が存在しており、それらは「トミノメモ」と呼ばれています。

これは、富野由悠季監督が残した構想メモであり、もしTVシリーズが打ち切られなかった場合に描かれていたであろう展開が記録されています。

・トミノメモの概要

• 正式名称は「機動戦士ガンダム記録全集（5）」
• 1979年のTV版が打ち切られなかった場合の全52話のプロットが記載
• 未登場のモビルスーツやキャラクター設定が残されている

・キケロガはどのように記録されていたのか？

トミノメモには、キケロガという名称がシャアの新型モビルスーツとして記載されています。

しかし、具体的な外見や設定については不明な部分が多く、正式なビジュアルはこれまで公開されていませんでした。

そのため、映画『ジークアクス』では、この未使用設定を基に新たなデザインが起こされました。

なぜ「キケロガ」という名称が使われたのか？

・トミノメモをオマージュした演出

『ジークアクス』におけるキケロガの登場は、ガンダムファンへの大きなサプライズとなりました。

長年「幻の設定」とされていた名前を公式作品に取り入れたことで、多くのファンが驚きと興奮を覚えました。

・ファンの反応と考察

本作におけるキケロガの登場について、SNSやガンダム関連の掲示板では以下のような意見が見られます。

• 「ついにトミノメモの内容が映像化された！」
• 「シャアが搭乗する予定だったのに、シャリア・ブル機になったのが興味深い」
• 「デザインがジオングの試作機っぽいのは意図的？」

特に、キケロガの外観がジオングに似ていることから、「もともとジオングの試作機だったのでは？」という考察も出ています。

まとめ：『ジークアクス』はトミノメモを現代に蘇らせた

映画『機動戦士Gundam ジークアクス』において、「キケロガ」という幻の設定がついに映像化されました。

トミノメモでは、シャアが搭乗する予定だったモビルスーツとして記載されていましたが、本作ではシャリア・ブルの乗機として登場。

また、オールレンジ攻撃を持つニュータイプ専用機としての特徴が強調され、ブラウ・ブロやエルメスとの関連性も感じさせる仕上がりとなっています。

このように、『ジークアクス』は過去の未使用設定を活かしながら、新たな視点で物語を展開させる試みがなされており、「過去と現在をつなぐ作品」として高い評価を受けています。