2025年5月24日放送の『ミッドナイト屋台〜ラ・ボンノォ〜』第7話では、主人公・翔太(神山智洋)が、長年わだかまりのあった父・岳志(寺島進)と7年ぶりの再会を果たします。
鮨職人として生きる父との関係に悩みながらも、翔太は自身の成長を伝えるため、ある料理を父にふるまいます。
それは、フレンチの王道スープ「コンソメ・ドゥーブル」。素材の旨みを引き出した一品には、翔太の修業と親子の歴史が詰まっていました。
この記事では、父子の確執と和解、そして“父の味”に込められた想いを、ネタバレを交えて丁寧に解説していきます。
- 翔太と父・岳志の7年越しの再会と和解
- 「コンソメ・ドゥーブル」に込めた翔太の想い
- 仲間たちの“ひと芝居”が親子の心をつなぐ展開
倒れた父との再会──7年越しの親子の溝
ある日、翔太(神山智洋)に届いたのは、父・岳志(寺島進)が倒れたという知らせでした。
知らせをもたらしたのは陽美(剛力彩芽)。翔太は7年前、厳しすぎる修行に耐えきれず実家の鮨店を飛び出した過去を抱えています。
それ以来の親子の再会は、懐かしさよりも緊張とわだかまりに包まれていました。
体調不良の知らせと、翔太の葛藤
「あの人は倒れるような人じゃない」——翔太はそう思いつつも、父の異変を受け止めきれずにいました。
怒鳴られ、否定され、夢を諦めかけたあの頃の記憶が、頭をよぎるからです。
それでも屋台での経験と輝元との絆が、翔太を少しずつ前へと動かしていきます。
岳志が抱える“鮨店を閉める”という決断
岳志は、体の限界を感じ、鮨店をたたむことを真剣に考えていました。
しかしその表情には、息子に伝えきれなかった想いと、過去の自分への後悔が滲んでいます。
翔太は、その背中から何を感じ取り、どう向き合っていくのか。
親子の間にあった“味の溝”が、少しずつ埋まり始めます。
フレンチで培った想いと父への挑戦
父に自分の“料理人としての今”を見せたい——。
そんな思いを抱いた翔太(神山智洋)が、父・岳志のために選んだ料理が「コンソメ・ドゥーブル」でした。
フレンチの王道スープでありながら、実は繊細な技術と忍耐が求められる難易度の高い一品。
それは、翔太の修業のすべてを凝縮した“挑戦状”でもありました。
翔太が選んだ料理「コンソメ・ドゥーブル」とは
香味野菜や牛ひき肉を煮込み、卵白を使って澄ませた黄金色のスープ。
「見た目はシンプル。でも、雑味がない透明な味を出すには時間と技術がいる」
翔太はその料理で、父に“自分なりの料理の覚悟”をぶつけようとします。
岳志が長年積み上げてきた鮨の世界とはまるで異なる道。
だが、素材を活かす心だけは、翔太も同じように大切にしていたのです。
素材に込める想いと、技術の証明
屋台で仕込んだコンソメ・ドゥーブルは、静かに岳志の前に置かれました。
「これが、今の俺の味です」——。
かつては父に否定された“独自の道”を、翔太は自信を持って差し出します。
その一口を通して、翔太がどれだけ努力し、悩み、乗り越えてきたのかが語られていくのです。
“ひと芝居”が導く父子の本音
頑固な親子が本音をぶつけ合うには、少しの“仕掛け”が必要だった。
それを仕掛けたのが、翔太のパートナー・輝元(中村海人)でした。
翔太と岳志の間にある7年の壁を越えるため、輝元が立ち上げた“ひと芝居”が、やがて大きな変化を生み出します。
輝元の奮闘と、仲間たちの支え
「翔太を見てきたからこそ、あの人にも伝えたいんです」
輝元は真耶(石田ひかり)や輝徳(竹中直人)にも協力を仰ぎ、岳志の前で翔太が自分の料理を振る舞う“場”を整えていきます。
それは演出ではなく、翔太の覚悟と成長を伝えるための舞台でした。
料理を媒介にした“親子劇”が、やがてリアルな心の対話へと変わっていきます。
本音でぶつかる翔太と岳志の会話
「俺が出て行ったのは、父さんが怖かったからじゃない。自分を信じたかったんだ」
翔太の言葉は、父・岳志の胸に響きます。
「自分の味に自信を持て。それが職人ってもんだ」
初めて交わされた“料理人同士”の会話は、親子の関係を変えていきました。
怒鳴り合いではなく、味と技術で通じ合う——それが翔太と岳志の和解の第一歩となるのです。
父の味と重なる記憶、和解の瞬間
翔太(神山智洋)が屋台でつくった「コンソメ・ドゥーブル」を口にした瞬間、岳志(寺島進)の表情が変わりました。
厳格な鮨職人である彼の舌が、“料理人の覚悟”を理解した瞬間だったのです。
それは単なる美味しさではなく、翔太が積み重ねてきた努力と想いが、味に宿っていたからに他なりません。
「お前の味がわかるようになった」父の一言
スープを飲み干した岳志は、静かにこう言います。
「…あの頃のガキが、ようやく料理人になったな」
それは、長年息子を認めなかった父が、ついに言葉にした“肯定”でした。
翔太はその一言に、肩の力を抜き、ほっと微笑みます。
親子の7年に及ぶ確執が、この一杯のスープでゆっくりと解けていったのです。
翔太が受け継ぐ“技”と“思い”
「味は、人を思う心だ」
岳志がかつて語った言葉が、翔太の中にも根付いていたこと。
それが「フレンチ」という全く違うフィールドでも、“父の背中”を見て育った証として伝わりました。
和解のあと、翔太は小さく頭を下げながら言います。
「俺なりに、父さんの味に近づけるようにやってきた」
そして、屋台という“自分の厨房”で、翔太はこれからも料理を続けていく決意を新たにするのでした。
ミッドナイト屋台 第7話まとめ
第7話「相続と父の味」は、翔太と父・岳志の確執、葛藤、そして和解までを丁寧に描いた感動の親子回となりました。
翔太の成長は“コンソメ・ドゥーブル”という一皿に詰め込まれ、父の記憶と重なり合いながら、7年の時を超えて届いていきます。
フレンチと鮨という違うジャンルでありながら、素材に向き合う真剣さと想いの深さは同じ。
親子の間にあった溝が、静かに埋められていく描写に、多くの視聴者が胸を打たれたことでしょう。
- 父の倒れた知らせで、翔太が7年ぶりに帰郷
- 屋台で披露した「コンソメ・ドゥーブル」が和解のきっかけに
- 輝元たちの“ひと芝居”が親子の対話を後押し
- 翔太は父から料理人として認められ、次の一歩へ
“味は、思いとともに受け継がれる”というシリーズの根底にあるメッセージが、強く心に残るエピソードでした。
次回はどんな人生と料理が屋台に現れるのか、ますます目が離せません。
- 翔太が倒れた父と7年ぶりの再会
- フレンチのスープで父へ想いを伝える
- 輝元たちの“ひと芝居”が和解の鍵に
- 岳志が初めて翔太の味を認める
- 料理に宿る親子の絆が胸を打つ回
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